補償金事件

東芝事件とか味の素事件とか誰でも耳にしたことのある日亜事件とか、補償金事件は色々あります。
特に、日亜事件については巷間色々言われています。私自身は当該技術に詳しくなく、また、事件に関する噂も一般人レベルでしか知りませんが、常々こういった事件における原因は1つではないのでしょうし、事実も複数あるのだと思います。
例えば、日亜事件一つ取っても、対象となる特許は無効理由があるから補償金は不要だ、弁護士に唆された発明者が悪い、経営者はもっと技術者を大事にしろ、中村教授だけが発明者ではない、営業や開発部門の努力が評価されていない、等など色々な要件が流布されていますが、私はそれが全て真実なのだと思います。ただし、1つ1つが全て真実なのではなく1つの事実の何分の一が事件の原因でありそれが固まってああいった大きな事件になってしまったのだと思います。
また、裁判の結果がああいった玉虫色的な結末(私自身は妥当な結論だと思いますが)になってしまったが故に、関係者全員にフラストレーションが溜まってしまったとも思います。
結果的には35条改正の基になった事件だと思いますが、この事件によって制度は良くなったのか、みんなハッピーになったのか、と言えば、そうではないと思います。非常にアメリカ的な結末ですが、得をしたのは双方の代理人(弁護士)だけというのが真相ではないでしょうか。
裁判とはかくも難儀な制度だと思います(特に日本では)。