6月17日のコメント欄における質問について

6月17日のコメント欄で質問していただいたのですが、せっかくですので、ここでお答えしたいと思います

1)地球工学
2)機械工学
3)物理工学
4)情報通信工学
5)応用化学
6)バイオテクノロジー

この6つのジャンルで今後50年日本で伸びる(需要がある、成長がある、発展がある、と解釈して下さい。)のはどれだと思いますか?

うーん、これが分かれば、私はサラリーマンを辞めて株を買っちゃいます^^
これって、弁理士試験の選択科目ですよね。この科目だけで日本の行き先を占うのはちょっと無理があると思います。質問の趣旨は「どの選択科目を勉強すれば将来食べていく事ができますか?」という事だと思いますが、選択科目を勉強してそれで受かってもそもそも選択科目の試験内容が大学学部卒程度ですので、全然技術レベル的には足りません。従って、仮に選択科目を選んでもそれで終わり、という事は無く、試験に受かってもドンドン勉強する必要があります。
あえて言えば、バイオ、応用科学、情報通信は今後も伸びていくとは思いますが、じゃあ、その3つの内いずれを勉強すれば他の3つは不要になるのかと言えばそんな事は無く、機械工学だってそれなりに勉強する必要もありますし、物理工学だって必要になる時もあると思います。
社会に出て働くと分かるのですが、いざこの段になってある物事について勉強しだすとそれが物理工学なのか機械工学なのかは関係無しにその場その場に応じて必要な部分を勉強する、という事になります。
従って、とりあえずの試験としての入口は6つの内の1つを選ばなければいけないのですが、合格後はあれもこれも勉強する事になります。

訴訟だけではご飯は食べられないと思いますので。。。

訴訟だけで食べている弁理士はいませんし、今後もそういった人は現れないと思います。
若い頃は明細書をバリバリ書いて、経験を積んだら明細書書きは部下や若い人に任せて、訴訟を専門にする、というケースもあるかもしれませんが、非常に稀なケースだと思います。

もしある企業内弁理士さんが弁理士を雇うなら、どのジャンルの弁理士さんを雇いますでしょうか?

いや、これも需要(出願件数)と供給(当該技術分野の弁理士の数)のバランスが分からないので、何とも言えません。
ざっくり言えば、機械や電機は出願件数も多いので弁理士の数も多い、化学分野は件数も少ないし出願人も限られてくるので弁理士の数も少ない、また、化学分野は高度な専門性が特に要求されるので必然的に弁理士の数も少なくなってしまう、という事が言えると思います。
従って、直接的には回答不能です。

私が思うに、優秀な弁理士であればすぐにでも雇いたいと思っている特許事務所、会社の知財部(部員としてではなく新たな特許事務所として)は大変多いと思います。その場合、「優秀」という事をどういった能力で担保すべきなのか、言い換えれば、どのようにアピールすべきなのか、という事が非常に重要だと思います。
すでに弁理士試験は合格率が昔に比べ上がってきていますし、年間500人以上も新しい弁理士が誕生するようになっていますので、試験に受かっただけでは「優秀」という事は言えません。また、若いという事は明細書を書くという技術もまだまだ未熟だと思いますので、この点をアピールすることも不可能です。残りは「当該技術分野に詳しい」という事をアピールする必要があるのですが、やはりそれはダブルホルダー(複数資格)になるという事が一番手っ取り早いと思います(えーと、手っ取り早くはありますが、そこに行き着くのは大変だと思います)。薬剤師兼弁理士とか博士号兼弁理士とか色々あるとは思いますが、要は資格を複数持つ、という事です。資格は一応の目安にはなりますし、その人のやる気(熱意)という事も見えてきます。例えば、薬剤師、弁理士の資格を持っていれば、依頼主は「お、勉強をよくしているんだな。だったら、少し違う分野でも果敢に勉強してくれるかもしれないから1件任せてみよう」と思うかもしれません。そうなれば、しめたもの、その1件で依頼主の心証を良くしてその次の1件に繋げる事ができるかもしれません。

ただ、6001さんは文系という事ですので、とりあえず、機械か物理工学から入って試験合格後、夜間の工学部に通うという手が一番無難かなぁ、と思います。今から、バイオをやるのはバイオに詳しくない私が言うのも何ですが、ちょっと敷居が高すぎるかなぁ、と思います。


と言うことで、ヘボヘボの私でも答えられる質問であれば答えますので、質問大歓迎です^^
また、6001さんも上記の回答で分からない所があったら、コメント欄で質問してくださいね。