弁理士試験

弁理士会から知財協経由で流れてきた情報によると、やはり試験科目に条約が入ってくるのは
確実のようです。と言うのは、弁理士会、知財協共に条約が復活するのに賛成しているからです。
知財の世界で3大勢力(企業、弁理士特許庁)の内2つが賛成していれば、決まったも同然だと
思います。
また、今の研修は倫理研修だけが義務研修になっていますが、ある程度の能力担保研修も義務化
されるようです。また、研修終了後の試験も義務化され、一定の点が取れない場合、弁理士資格を
取れないようにする、という制度も検討されているようです。

ただ、こういった話の際にいつも出てくるのは、新試験になってから弁理士の質が落ちた、という話。
確かに、試験の科目が減ったのでその分の知識量は減ったのは確実だと思いますが、それはOJTで
担保するという話だった筈。そもそも、新人弁理士がいきなり独立をする訳はなく、そうそう世間に
迷惑を掛ける可能性は少ないので、新試験制度では弁理士の質が落ちた→試験制度の改革、という
のはちょっと首を傾げたいものです。

要は世間が弁理士に求めている事柄と試験によってそれがどの程度担保されるのか、という点を検討
すべきで、そうすると実は旧試験制度で弁理士になった方も最近の「世間が弁理士に求めている事柄」
とは大きくずれているような気がします。新試験によって最近の弁理士の質が落ちた、というのも結構
ですが、昔の弁理士の方も最近の実情をよく把握していただきたいものです。