嗜好の変化

趣味が読書、と公言して30年近く経つと、本の趣味も色々と変わってきます。
最初の大きな境目は中高校生辺りだったと思います。それまでは図書館の児童書(もしくはジュブナイル、今で言うヤングアダルトライトノベルでしょうか?ジュブナイルヤングアダルトも死語?)コーナーに入り浸っていたのが、段々と普通の書架に移るようになってきます。自分の場合はハヤカワ、創元推理文庫を読み漁っていました。この頃は毎日のように街の書店に行き、本の立ち読みをしていました。
次の変化は、就職してから起きました。急に資金が潤沢になりましたので、気の狂ったように本を買い漁っていました。それまでは、図書館を利用していたのですが、就職してから利用できなくなったために、会社の帰りに書店によって本を買う日々が続きました。会社の寮を2年で追い出されたときはダンボール4,5箱の本を捨てました。今、考えると非常に勿体無い気がしています><。
次の転機は結婚ですね。突然、資金が絶たれてしまったので^^;、またもや耐乏生活に逆戻りです。この頃から、微妙に本の好みが変わってきました。それまでは、どちらかと言うと、SF、冒険小説(NIFTYのFADVにも出入りしていた時期がありました^^)がメインだったのですが、段々とSFからは遠ざかりその代わりに時代小説を読むようになってきました。確かに昔から大河ドラマが好きで(一番昔の大河で覚えているのは加藤剛主演のNHK大河ドラマ総集編DVDシリーズ 風と雲と虹とです)歴史に興味があったのは事実なのですが、どちらかというと学究派で小難しいドイツ農民戦争やらドイツ騎士団やらローマ帝国衰亡史 (1)ローマの歴史 (中公文庫)を読んでいました。それが馬鹿になったのか難しい本を読む事が苦手になったのか、何時の間にか読まなくなり、ごくごく普通の時代小説を読むようになりました。
また、最近、気付いたのですが、昔よく読んでいた作家(昨日感想を書いた大沢在昌とか)の最新の作品を今はあまり読まなくなってきています。やはり、微妙な心境の変化が何かあるのでしょうか?一つあるとすれば、あまりくらーい現代的な話は厭世的な気分になるので読まないようにしています。高嶋哲夫とか青の炎 (角川文庫)も結構興味があるので読みたいのですが、暗くなりそうなのでパス。一方、重松清なんかは却ってその「頑張れ、お父さん!」みたいな雰囲気に辟易してパス、という感じです。
やはり、人間、成長するにつれ、読書傾向も変わってくるものなのでしょうか。