シンドラー社のエレベータ

いつも尊敬してみている企業法務戦士さんのエントリーから。
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20060608/1149723636


悪い見本かどうかはともかく非常に「非日本的な対応」であることは間違いありません。これが日本の企業だったら、とにかく、責任の所在なんてものはどっかへいってしまって、何でもかんでも、おおもとの元請(製造元)が悪い、という事になり、まずは、記者会見をして謝ってしまえ、というのが危機管理の第一歩みたいになるのでしょうが、ところがどっこい、相手は外資系の企業、それも世界的にはシェアがあるとは言え日本では1%のシェアしかないという会社です。良く言えば、現地の悪習慣に染まっていない、悪く言えば、現地の実情を知らない、という事になります。
当然、現地法人は何をやるにせよ親会社の意向を踏まえなければいけないし、親会社としては所詮アジアの片田舎の出来事ですからたかをくくっている、というもあると思います。

冷静に考えれば、製造元としての瑕疵担保責任はあるでしょうが、1年以上もメンテしていない訳ですから、シンドラーとしてもどういった使い方がされていたのかもわからず、突然、お前責任取れ、責任者謝罪しろ!と言われても・・・・・・という感じでしょうか?業界的には、全く関係が無い、とは言えない立場に実はあるのですが、直接的な責任は管理会社にあるような気がします。新聞記事を見ると、シンドラーのエレベータは世界中のあちこちで事故がおきているような事も書かれていましたが、それでは、日立や東芝のエレベータでは事故は全く無いのか、全く無いのであれば、シンドラー=死ンドラー(^^;)かもしれませんが、そうでなければ単なる集団ヒステリーの域を出ないのではないでしょうか?

いつも思うことですが、マスコミは多面的なものの見方をして欲しいものです。