雑感

http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20051012/1129302215
ここで、
>自分のクライアントの主張を適切に構成できなければ、
という下りがありますが、自分自身や他の弁理士の方を見るにつけ、裁判所での実務を知らない事、および、訴訟能力が不足している、という2点に尽きると思います。
訴訟能力、というのは弁理士試験では全く担保されていませんし、自分が昨年落ちてしまった「特定侵害訴訟代理」に関する試験でも十分に担保されているとは言えません。
侵害訴訟とは、要は特許請求の範囲とイ号の対比を行い、侵害しているかどうか、が第一にポイントになるのですが、そのこと自体を裁判所に納得させるだけの能力は弁理士にはほとんど無い、と言っても過言では無いと思います。これは別に弁理士の能力が低いとか卑下する訳ではなく、そもそもそういった訓練を受けていない訳ですので、仕方が無い事だと思います。そうは言っても、市井の人よりかは法律的能力は多少はあると思いますので、大手の法律事務所でそれなりの経験を積めば、そこそこのレベルにはなると思います。
知財訴訟が特別な世界だとは思いませんが、やはり、その道のプロ(いわゆる知財弁護士)に頼むのが妥当だと思いますし、そういった方は、裁判官に対しても専門家としての敬意を払っていますので
>技術がわからない
などという事は決して言いません。逆に、そんな事を言っている人は、裁判官にその技術内容を理解させなかった自分の訴訟技術の未熟さを恥じるべきなのです。