知識

弁理士試験合格時の知識量が100とすると今の知識量はいくつになるのだろうか?70?50?30?・・・・・・
試験に合格するには特実意商について実務とはまったく乖離した知識が必要です。ですが、そのうち、実務での知識はいくつ位か。それはその人がどのような実務をしているかによって異なると思うのですが、私の場合、実用新案・意匠は出願しないので関係なし、商標も本来の担当者で無いので関係なし、ただし、相談を受けることはあるので成立要件(3,4条辺り)は知っておく必要あり、特許についてはメインの業務なのだが、手続書類は特許事務所が作るので、手続関係は知らなくても問題なし、成立要件(29条辺り)はもちろん理解しておく必要あり、侵害部分は知っておく必要はあるが損害額の計算や文書提出命令は知らなくても可、というようになります。
それじゃ、お前が知っているのは29条だけか、という事になりますが、通常業務を進めていく上では、はいそうです、という事になります。
ところが、実はここに落とし穴が・・・・・そうです、電話相談です。ごたぶんに漏れず、当部にも電話で相談があります。「こんな場合はどうすればいいの?あんな場合はどうすればいいの?」意表をついた質問が飛び出します。こういった時、「ちょっと待ってください。調べてから折り返し電話します」という回答もできるのですが、そこは私も弁理士の端くれ、小さな^^プライドが許しません。ちゃんと答えるようにしています。
と、いうことで、実務をこなす上ではせいぜい10位の知識でも何とかなるのですが、「弁理士」を名乗る以上、せめて、60(本当は80と言いたいのですが、最近、忘れるスピードが速くて・・・><)は必要だと思い、どんどん忘れていく知識をせっせと補充する毎日です。
という事で今補充している知識のタネ本を紹介します。

特許実務の最先端

特許実務の最先端

対象者が弁護士の講演会の記録になっているため、弁理士の方にはちょっと当たり前的な話(出願業務の紹介とか)も多いですが、侵害、均等なんていう話は実務ではなかなか出くわさない話題であり、忘れてしまう知識の筆頭にある部分ですので、そういった部分の知識の再補充には適していると思います。また、文体も口語調になっていますので、非常に読みやすいと思います。私はこの本を会社のお金で買ってしまいました(でも、誰も読まないんだよなぁ)^^